2023/06/10 |
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#tcbn_dfe / 宮城に弾丸旅行(日帰り)をしてきた記録〜「目で観る刀の教科書展」に伊達家ゆかりの地を添えて〜

「小夜左文字の写を展示します」

思いついたときにA4のノートに殴り書きする WISH LIST に、ここ数か月ずっと「小夜左文字(本体)にまた会いたい」と書き続けていたら、こんなツイートが飛び込んできた。

場所は、宮城県は大崎市。最寄り駅は新幹線が止まる「古川」駅。東北新幹線には子供の頃よく乗っていたのに知らない駅だった。その隣の「くりこま高原」は知ってた。メンゴ。

さて、運よくゲームのローンチ日に相模国サーバーで「刀剣乱舞」の審神者を始めてもう8年になるのだが(時の流れというものは恐ろしい)、それ以降、それまで見向きもしなかった刀剣の展示にも興味を持ち始め、難しいことはよくわからないが行けるタイミングがあれば美術館や博物館に足を運ぶようになった。

刀剣乱舞に実装されている刀達は、例え現存する刀だとしてもいつでも会いに行けるという保証はない。常設展の一角にいて200円で会える場合もあれば、個人蔵だったり、展示期間が決まっていたり、宮内庁蔵だったりと早々会える機会には恵まれない場合もあって、わたしの一番好きな刀剣男士「小夜左文字」も「会うのが難しい」刀の一つ。2016年静岡県の佐野美術館で「蜻蛉切」と「太鼓鐘貞宗」が展示されたとき(名刀は語る 磨きの文化)、会期中4日間だけ展示されて以来、会う機会がなかった(たぶん、ない)ので、このツイートが飛び込んできたとき、「何が何でも会いに行かなきゃいけない」と思ったのだった。

(0) スケジュールを組む

今回の展示は開催期間が金曜~月曜の4日間しかなく(その時点でなんでやねん、と思ってはいたがそれはまた別の話)、そのうちの土曜は抜けられない仕事が入っていたので、必然的に泊まるなら日→月の一泊二日。ただ、7月に遠征とか観劇で結構有給を突っ込んでいるのでちょっと悩んだけれども今回は日曜ピンポイントの日帰りで行くことにした。

刀剣の展示は、物量にもよるが基本的に3時間ほどあれば足りるかなと思ったので、朝早めに行って午前中~昼過ぎまで刀剣を観て、午後は仙台で伊達政宗公ゆかりの地でも行くか、というプランを組んだ。

7時に東京を出て、20時に仙台を出る。日帰りだしそんなにたくさんのスポットをめぐる気もなかったので、そのくらいで十分だろうと思っていたのだ。当日、現地に着くまでは(フラグ)

(1) 現地(古川駅)に到着、大崎市役所へ

前日が結構気を貼る仕事だったのと、この日が5時起きだったため新幹線では爆睡。気づいたら仙台だった。あぶねー。

いつも遠征に行くときは最初に最寄りの神社でご挨拶するのがなんとなくのルーティンなので、古川駅で降車して、調べていた神社に向かったのだが、なんとびっくり門が閉まっていて入れず。出鼻をくじかれてしまったものの、とりあえず門の外から挨拶(お辞儀)をして、大崎市役所に向かうことにした。

さて、市役所に向かって歩いている中でどうも不安がよぎり始める。多分、自分と同じ目的地から駅のほうに戻っていく女性陣が結構いたのだ。時間にして9時半ごろだったので、さすがに30分で観終わって帰る人たちなわけもなく、これはちょっと出遅れたか……?!と不安に思いながら現地につき、整理券をもらうとなんと……

1049。マジすか。ちなみに9時半の時点で呼び出されていたのは250番とかで、前日の呼出しツイートを見てみたところ1000~1100番は大体13時台後半~14時台に呼出しツイートが投稿されていた。整理券をもらったのが9時半、どんなに巻いても13時まで呼ばれることはないということになる。仮に13時に入れたとしても今回の展示、かなり展示数が多いのでまず2時間はかかるはずで、となると最初考えてた仙台観光の時間が無くなってしまう。

元々、多くの来場者が見込まれるとアナウンスはされていたもののまさかここまでとは思わず、ちょっと途方に暮れてしまった。さてここから4時間つぶさねばならない。どうする。どうする。若干混乱気味のアタマで考えた結果、「先に仙台でやりたかったことをやろう」という結論になったので、急いで古川駅に向かった。

今振り返ってみれば同市内有備館駅徒歩1分の中鉢美術館に行くという手もあったのだが、後の祭り。というか、今回の展示に合わせて特別企画をやってたとか知らなかったし……告知してくれよ……。ちゃんと展示運営と美術館が連動しといてくれたら行ったのに……。今回そういうところが本当に下手くそだよ……。

(2) そうだ、仙台に行こう

新幹線の本数はそんなに多くないので、10:08の東京行きに乗る必要があった。急いで駅に向かい、切符を買い(えきねっとのアプリで買おうとしたら時間ギリギリ過ぎて、駅員さんがパッと「現金で仙台行きたい人こっちで!」って案内してくれなかったら詰んでた。駅員さんありがとう)、仙台に向かう。

仙台に到着したのが10:20頃。仙台で行きたかったのは以下の四か所。

  • 青葉神社
  • 瑞鳳殿
  • 仙台城跡(伊達政宗騎馬像)
  • カメイアリーナ仙台(※時間があれば)

ここ数年のオタクライフはハイキュー!! と刀剣乱舞が主なので、まぁそうなるよね、と言ったところ。ただし、今回の目的が刀剣に会うことだったので、優先順位としては伊達家に関する場所に行くことのほうが高った。

ちなみに前回仙台に来たのは2015年12月、「ハイパープロジェクション演劇 ハイキュー!!」初演の仙台公演のとき(多賀城ホールでやったアレね)で、わたしはあれをきっかけに2.5舞台に行くようになったと言っても過言ではないので、ガチめの人生のターニングポイントだったなと思う。

(3) 青葉神社に向かう

古川についたときのご挨拶がちょっと中途半端に終わってしまったので、まずは青葉神社に向かうことにした。伊達政宗公が祀られている神社ということで行きたいリストに入れてたんだけど、なんか駅前の観光案内の人たちに聞いても「え?」みたいな反応をされてしまい、なんか間違ったかな?などと考えつつ、北仙台駅へ。

ちなみにこの日は仙台ハーフマラソンがあった影響で、有名どころをめぐれる「るーぷる仙台」のバスは午後からの運航になっていた。この日は下調べが不足していたなぁと反省することしきり。

青葉神社に到着し、階段を上ってご挨拶。晴れてたし、暑かったけど、でもやっぱりなんか東北の暑さはまだ我慢できるな、という気もする。神社に行って見上げた時のこの景色がとても好きだなと思う。緑と青空。健康にいい(?)。

ちゃんとお供写真も撮ってきた。今年になって結構な勢い(当社比)で刀剣男士を修行に出していて、伊達組4口はみんな極の姿になったので、極の姿で撮ってもらった。

(4) 瑞鳳殿へ

青葉神社でご挨拶をした後は、瑞鳳殿(伊達政宗公の霊廟)へ向かう。時間的にるーぷる仙台はまだ動いていなかったので、北仙台駅から大町西公園駅まで行って、そこから徒歩で20分ほど歩いて到着。東北の暑さはまだマシとはいえど、坂道はつらいね……。

手水舎に竹雀だけじゃなく九曜紋もあって、というか結構いたるところに九曜紋があって、伊達家と細川家の縁の話は多少聞いてはいたけれど本当に仲良しなのね……としみじみ。お供写真、伊達組でしかとらなかったけど、ここでこそ歌仙と大俱利伽羅とかで撮ればよかったかな。

ボランティアのガイドスタッフさんがいらっしゃったけど、古川に戻る手前あまりゆっくりもしていられなかったので今回は頼まず。だいぶバタついちゃったので、改めてゆっくり来たいな、と思うなど。

(5) 古川に戻る

瑞鳳殿を後にしたらちょうど目の前にるーぷる仙台(バス)が来たので乗り込んだのだけれど、なんか風景がおかしいな(都会の方じゃなく山のほうに進んでるな)と思ってたら案の定逆方向に向かう便だったことが判明し時間を盛大にロス(あほ~)。

とはいえ、バスを途中で降りて地下鉄を乗り継いだら新幹線にはなんとか間に合ったのでセーフということにした。このときは仙台駅に向かっているときに新幹線の切符を買ったのでアプリ(iPhone)ですんなりと改札内へ。新幹線に乗るのってどうしても緊張するけど、無事に乗れて一安心。やまびこの自由席に乗って、この日の大本命イベントへ向かう。

(6) 「目で観る刀の教科書展」のこと

大崎市役所に着いた時点で入場可能になっていたので、チケットを買う列に並んでそのままの流れで小夜左文字の出汁も購入。小夜左文字の出汁ってどういうことなのって思うけど、試飲させてもらったら美味しかったから買ってきた。小夜左文字の何某かが売れたという実績を作ることは重要なのである。

で、肝心の展示の話なのだけど、小夜左文字の写には会えた。確かにいた。会えた。展示ケースにいた短刀を見た瞬間、2016年に静岡県で一度だけあったあの刀のことが脳内に蘇ってきて、「あぁ、きみはあの刀の写なんだね。そうなんだね」と思ったし、観れてよかったんだけど、なんというか、ちょっと扱い方雑じゃないですか……?と思わなくもなかった。

今回の「目で観る刀の教科書展」自体が「一度に展示された刀剣の数」でギネスに挑戦したとか言っていて、そりゃもうめちゃめちゃ展示数が多い。意味わからんくらい多い。それゆえに、「気になった刀を長時間観た」り、「他の刀を観たあとに、もう一回あの刀を観た」りすることができないし、小夜左文字(写)は市役所の1Fのパーテーションで区切られた「写しが展示されてるコーナー」の展示ケースの中にほかの刀と一緒にいて、なんか、わざわざ「小夜左文字の写しを展示します」って告知した割りにはその扱いですか……となってしまった。

そもそも、これまで見てきた展示だったらその広さに対しては2~3口が限度じゃないですか?というサイズの展示ケースの中に多いときは10口くらい展示されてて、なんかもうぎゅうぎゅうで、そもそもケースの中にある刀の総てに解説があるわけでもなく、解説があったとしてもそれがこの展示ケースの中のどの刀のことを差してるのかが書いてない場合もあって、なんか違くないか、そうじゃなくないか、みたいな気持ちがいまだに抜けていないのだが、あれでよかったのか本当に。

乱藤四郎の本物と偽物の展示と大俱利伽羅だけはそれ専用のスペースが用意されていて、じっくり観れるのはとても嬉しいんだけど(それでも時間制限とかはあったけど、「立ち止まらないでください」って口酸っぱく言われながら流し見するよりずっとマシ)、観たかったのこの2口(3口)だけじゃないんだけどな、みたいな気持ち。気になる刀剣があったらわからない人間でもわからないなりに時間をかけて観たいのに、「人が多いので止まらないてください」だの、「前の人と間隔を空けないでください」だののアナウンスがすごくてなんか釈然としなかった。

そもそもあの展示数でなんで4日間しかやらないんだよ、って思いませんか。もっと長期間やってくれたら別の日程で一泊二日かけてもっとじっくり観れたかもしれないのに、結局のところギネスに認定されればそれでよかったんだろうな、みたいな残念な気持ちだけが残っている。

小夜左文字(写)の横に書かれていた解説文の中の、「展示できる環境があれば小夜左文字(※写しじゃないほう)もいつか」という文章を信じたいけど、この8年間いろんなところでいろんな刀剣の展示があったのに(福山で左文字オンリーもあったのに)(オンリーとか言うんじゃない)、「刀を展示できる環境が無かった」みたいなことが書かれており「結局出すつもりないんだろうな」という気持ちになったので、引き続きウィッシュリストに「小夜左文字(本体)に会いたい」と書く日々は終わらないようだ。もう少しポジティブに生きたいし何事も言霊。わたしはもう1回会ってみたいよ。小夜左文字に。2016年だって、会ったけど混雑のせいもあって1分しか観れなかったんだよ。時間を気にせず向き合ってみたいよ。小夜左文字という短刀に。

ちなみに市役所2Fの本会場には弾正左文字も展示されていて(これ、写が展示されてるのが本会場扱いされてないのもちょっと腹立ったんだよね……)、名古屋の徳川美術館でYES!左文字ファイブ(太閤左文字、江雪左文字、宗三左文字、小夜左文字、弾正左文字)のクリアファイルを嬉々として買った身としては「会えたね!」と嬉しい気持ちになったりもした。

福山でちょっと前に1回やったから左文字オンリー(だからオンリーとか言うんじゃない)を開催するにしても向こう数年は難しいだろうなという気もするけど、またやってほしいしその時はみんないてほしいなと切実に願っている……。江雪と宗三が並んでいたあの空間はなかなかに背筋が伸びたものだ。

(6) 再び仙台へ

結構な物量を流れ作業で一気に見た、という感じで脳みそが疲れてしまったので、刀剣を持てるイベントには参加せず、市役所1F併設のお店でアイスを買ってそのまま仙台に戻ることにした(道すがらの店でレオ・レオニのマグカップを買ったりもしたのだが、まぁ割愛する)

仙台に着いたのが17時半ごろで、新幹線は20時。さすがにもう仙台城跡とかカメイアリーナに行くのはだるいなということで、仙台駅周辺の行きたかったお店に行くことにした。

とはいえ、一日歩き倒してさすがに休憩したかったので「Cafe 青山文庫」で一休みしてから「オフィスベンダー文具の杜」に行ったら終わりかな、と計算した。

「Cafe 青山文庫」、その名の通りブックカフェ?みたいな感じで小説とか絵本とかが店内のいたるところにあった。待機リストに名前書いて案内されるまで結構待ったんだけどいざ入店したら全然満席じゃなくてどういうこと?って思ったものの、だいぶ疲れてたし案内されたからまぁいいやと思うことにしたし、頼んだウィンナコーヒー(アイス)が思ってたのの2.5倍くらいのボリュームで来たので全部許した。

見てくれこの500ミリのビーカーに入ったウィンナコーヒーをwww 運ばれてきたとき笑ってしまったよwww

ウィンナコーヒーを飲んで、TNP(ダイアログノート)に朝からの流れをザっとメモして、タイムリミットまで残り80分ほど。すっごい迷ったけど覚えてるうちに見ておこうということで「ポケふた(ポケモンのマンホール)」を見に行ったらわりとマジで時間無くなっちゃったので、急ぎ目で「文具の杜」へ。

「文具の杜」が入ってるビルの隣のパルコにはジャンプショップが入っていたので、仙台でのハイキュー!! の扱われ方はどんなもんじゃいと思ったけど、「文具の杜」のオリジナルインクを見に行ったら思ったより悩んで時間がかかってしまった。

インクを買わないなんて無理だな、ということで「伊達紫」と「五番街のオレンジ」を購入。「青葉晴嫋(あおばせいじょう)」という色のインクもあって、先の2個と並べて書いたら「白鳥沢」「烏野」「青葉城西」じゃん……!!!ってなったけど、今回は心を鬼にして買うのは2色だけにした(だけとは)。今回、いろいろと予定が狂ってできなかったことが多いので、また仙台に来た時に買おうということにした(結局買うんかい)。去年、大阪に刀ミュを観にいった時もそうだけど日帰り旅行がすごく下手だな。練習が必要だわ。

(7) さらば、仙台

インクを買ったらもう全然余裕もない!という時間だったのでジャンプショップも仙台のスタバも諦めて、せめて牛タンの駅弁を買おうという流れを汲んだ。本当はスタバのアプリのスタンプ増やしたかったけど、スタバ買ってたら牛タン弁当買えなかったと思うから、今回はこれが正しい選択だったのだと思うことにする。

駅弁も買えたし新幹線にも余裕で間に合ったけど、ウキウキで牛タン弁当買ったのにいざ新幹線乗ったら満席で、なんかここで牛タン食べるの申し訳ないな……という気持ちになってしまい、結局駅弁は家に帰ってきてから食べた。どの道美味しかったからいいんだけど(紐を引いて加熱するタイプのお弁当だった)。

おわり

第一目的の「小夜左文字(写)に会う」ことは無事達成できたけど、日帰り旅行はなかなかに融通をきかせづらいな、というのが今回の総括。展示に関しては先述の通り「ギネス認定」のことしか考えてないような感じだったので、すごくもったいないなという気持ちだけが残った。

やってることはすごいのにもったいない。中鉢美術館との連携とか地元(地域)の店舗との連携とかもっとやってたら多少違っただろうなと思う。

今回やれなかったことのリベンジをしたいので、また仙台には行きたいところ。カメイアリーナも行きたいぞー!

おしまい。

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